時間と空間
この辰砂壺は、人生そのものを表現しています。私たちの一生は、長いスパンで見たら、続く螺旋のほんの一点でしかありません。自分の決められた時間を精一杯に生きる。過去、現在、未来へと続く連続性の中で、いかに自分らしく生きるか。
いろいろな出来事との出会いの中で、楽しんだり、笑ったり、泣いたり怒ったりしながら、自分を見失わないように気をつけながら、自分を大切にしながら、死に向かって歩いて行く。そんなことを考えて作った辰砂壺です。
若いときに傾倒したフランスの哲学者、ベルグソンが着目した「時間」をテーマに、内在的、生命的時間を螺旋で現してみました。細く削って行く螺旋状の作業は、思ったより大変でしたが、焼きあがった時は、感激でした。
「時間と空間」の辰砂壺を見る度、一度きりのかけがえのないわが人生をより良く生きたいものです。
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